丹下と茄子

40歳のインディーズ農家です、毎日楽しく仕事してます。

好きな食べ物

いとこの新年会に呼ばれ箱詰めした茄子を持っていった。
入れ物は数年前まで出荷に使っていた5kg用の段ボールで、側面に『なす』と大きく書かれている。
電車に乗り、最寄り駅からはタクシーで向かう。
行き先を伝えるや否や初老の運転手さんは「それはどこの茄子?どんな茄子?」と運転中に後ろを振り向きそうな勢いで質問してきた。
そこで「稲沢産だよ、僕が作ってる」と伝えると「ワシ野菜はあんまり好きじゃないが、なんでか茄子は好きでな。あとはおでんの大根くらいだわ」と嬉しそうに教えてくれた。
途中、美味い食べ物の話で盛り上がる。
目的地に着いて料金を払おうとすると、運転手さんが車を路肩に寄せたまま「食べたいで代引きでも着払いでもいいで送ってくれんか 」とメモ帳に連絡先を慌てて書いて渡された。
僕は、お釣りとメモ書きをポケットに入れながら「春になったらもっと美味くなるから、そんな頃食べたくなったら連絡してね」と名刺を渡した。
「届いたら息子達に分けたるわ」と笑顔で別れた。
食べ物に執着のある人は好きだな。